シンクロナイズ堂いちおしの作家さんを紹介する[CREATORS]のコーナー第7回は、輸入雑貨店の当店としては久しぶりに取り扱いの始まったドメスティックブランドであるKteamさんです。
当店でも先日より販売を開始したKteam Backpackをつくっているクリエイター(デザイナー+フォトグラファー)としてすでにご紹介済みでありますが、まだまだ謎めいている感じもあるので、今回は多くの方により深く彼らのことを知っていただこうと取材をさせていただきました。
いまのところ日本国内ではほとんど無名な彼らですが、皆さまにもこれから注目をしていただきたいクリエイターです。
そもそもシンクロナイズ堂が取り扱いを始めることになるきっかけは、NOTCOT.org(有名な海外のブログ)でKteam Backpackの存在を知ったことでした。ひと目見てバックパック好きの店主はそのデザインと価格にビビッときたわけです。すぐに自分用にひとつ購入、その後国内での知名度がほとんどないことを知り「これはシンクロナイズ堂のお客さまにも紹介せねばならない(ゴクリ)」と思い立ったという次第です。グッドデザインであることはもちろんのこと、この手の商品で「買える価格」であることは結構重要ですよね。
今回のインタビューはKteamのデザイナーの早河さんに伺いました。メールベースでの質問回答でしたので、回答はなんというか文語です。ではご覧ください。(30.May.2015)
相互に作用したい
こんにちは。Kteamはどんな人がやっているんですか?
写真家の阿部隆太、デザイナーの早河浩平、トラックメイカーのナルキッソスが主体なって取り組んでいる活動です。スポーツや文化からとても多くの直感を得ています。私たちにとってアスリートはいつでも尊敬の対象です。そして文章がとても苦手です。
Kteamという名前での活動はいつから始めましたか?
“Tokyo art book fair2010″への出展の為に名前を付けました。それ以前から阿部と早河は6歳からの友人です。
バックパックをつくることになったきっかけは?
三崎口の海へシュノーケルに行くためです。シュノーケルのフィンなど道具一式が入るサイズのバックパックが欲しかったし、それを自分でつくったら遊びから何かが生まれると思ったからです。私にとってデザインという行為には流れが必要でした。私の生活からデザイン行為へと自然に繋がる流れです。私の家が海の近くにあるという事がバックパックのデザインへと繋がりました。
バックパックのデザインや機能のこだわりについて教えてください。
Kteam Backpackは極力シンプルにしたいと思いました。そのため、ブランドロゴも表にはありません。なぜなら、使う人のスタイルが大切だからです。私はそこに興味があります。メッシュポケットに何を入れるのか、どんなバッジをつけるのか、どんなアクセサリーをつけるのか。私は相互に作用したいと考えています。
また、シンプルにつくることでその他のバックパックよりも軽量になりました。しかし、ウルトラライト系生地を使用したバックパックは入れる物が不十分だと、とてもだらし無いシルエットになることを知っていました。私はそれが嫌だったので、入れる物を問わずシルエットを維持できる生地を選びました。そしてアジャスターを用いてシルエットの調整ができるようにしました。Kteam Backpackは全ての部分が黒です。アウトドアで使ってもアウトドアくさくなり過ぎませんし、都市の中で使っても違和感がありません。
バックパックの開発にまつわるエピソードなどあれば教えてください。
開発中は試作したバックパックでシュノーケルやキャンプに行くのが楽しみとなっていました。試作に対するリアルな検証と遊びを同時に行うことができるからです。Kteam Backpackの開発は私自身の独立したプロジェクトですので、商品化しなければいけないという制約はありませんでした。満足いかない物であれば商品化はしないで良かったのです。
しかし、満足する物ができたので販売を開始しました。
バックパックはどんな人が使うと想定していますか。どんな人に使ってほしいですか?
様々なアウトドアシーンで使用することが通常だと考えています。キャンプやシュノーケル、自転車移動、旅行など様々です。また、このバックパックは自分のスタイルを既に持っている人が使うと想定しています。今まで直接買ってくれた人たちは皆それぞれ違うスタイルを持っていました。それぞれがそれぞれの似合い方をしていました。これは私にとってとても嬉しいことでした。
Kteam Backpackは、アウトドアであり尚かつインドアな人に使って欲しいと考えています。実際使っている人の中には、インクの研究開発者、超電導エレクトロニクスの研究者、放送作家などがいます。そして、自分の言葉で話す人、目の前の人を大切にする人、この様な人たちを私は尊敬していますので、この様な人に選ばれるアイテムを作りたいと考えています。
バックパックの製造工程を教えてほしいです。
Kteam Backpackは現在私一人で全ての製造工程を行っています。生地を裁断して、パーツごとに縫製していきます。そして全てのパーツを組み合わせます。出来上がったバックパックは不備がないかチェックし、ハンドライティングでタグにメッセージを描き込み、バックパックの内側に縫い付けます。
写真集など写真作品について教えてください。
写真集は、阿部隆太の写真活動を形にする為に制作しています。
写真はKteamの活動のなかでどれくらい重要ですか?
とても重要な活動です。写真は私たちの視点や活動を抽象的に説明することが出来きます。具体的ではなく、抽象的に表現したいこともあるからです。何よりもその抽象的なイメージは私たち自身に多くの刺激をもたらします。
Kteam Backpackは日本よりも先に海外で紹介されました。国内よりも海外での展開に可能性を感じていますか?
私は日本の文化に限らず、様々な国の文化に興味を持っています。今後も機会があれば、色々な場所でチャレンジしたいと考えています。新商品の開発を引き続き行っているので、国内海外問わず製品を発表していきたいです。
今日のプレイリストを教えてください。
- Twoism / Boards Of Canada
- 吠え魂 / 加藤浩次
新商品の予定や今後つくりたいものなどあれば教えてください。
デイバッグサイズとより大きいサイズのバックパックを試作しています。現行モデルと合わせて3サイズの展開を考えています。その他にもバックパックだけでなく写真や音楽含めて様々なアイテムのリリースを計画しています。
恒例のおすすめインスピレーション系WEBサイト5選
教えてもらいました!(コメントは店主によるもの)
BIOGRAPHY
- Creator: Kteam
- Location: Kamakura, Japan
- Website: http://kteammm.com
- Facebook: http://www.facebook.com/kteammm
Kteamさんのインタビューお送りしました。いかがでしたか。Kteam Backpack。かっこよくてたくさん荷物が入るというシンプルで素敵なバックパックです。店主も気に入ってよく使っています。長ネギがそのまま入りますしレジ袋をくれない系のスーパーにいくときにも本当にちょうどよいです。
そして、いまのところ生産量が非常に少ないですので、レア度の高いアイテムとなっています。好きな人は絶対好きなバックパックです。ぜひ貴殿の街で一番最初のオーナーになってください。プレミアムなバックパック。ご購入はこちらからどうぞ。